インタビュー

「練習で変化していく身体や心の状態も楽しめたらいいですよね。」——ギター講師・エドワード

KGA Studioでは、「音楽を楽しむ」をコンセプトに掲げ、その想いを大切にしながらお客さまへレッスンをご提供しています。
とはいえ、一口に音楽を楽しむといっても、人によって捉え方はさまざまあるはず。自分の中にこだわりがある人、逆にどうやって楽しんだらいいのかわからない人など、人の数だけ音楽の楽しみ方があるでしょう。

そこで、この連載では、「音楽の楽しみ方」、「ギターの楽しみ方」をKGA Studioの講師へインタビュー。講師一人ひとりの音楽やギターの楽しみ方についてお聞きしていきます!

第4回目はエドワード講師へインタビュー。ギターを始めたきっかけや音楽に対する捉え方、これからギターを始める方へのアドバイスなどをお話しいただきました!


取材・文/根本 理沙(株式会社Lipple

音大に進学して、音楽が身近にあることの良さに改めて気づいた

——音楽やギターの楽しみ方を教えていただく前に、まず、エドワードさんにとっての音楽やギターのルーツを教えてください。

ギターを始めたのは小学6年生の時で、卒業する1週間前でした。
友達が学校で弾き語りをしていたのですが、3ヶ月しかやってないよと言っているのを聞いて、僕もやれるかもと思ったのがきっかけでした。

——その当時から音楽は好きだったのですか?

当時はすごく音楽が好きというのはなかったと思います。ピアノを習ったこともありましたが・・・
好きなアーティストやジャンルがあるというより、このアーティストのこの曲が好き!という感じでした。
ギターも弾けるようになったらいいなと思ったくらいでしたね。ギターも、このジャンルが好き、というよりは、ソロギターなどの奏法やスタイルが好きでした。

そういえば、ギターを始めて5ヶ月くらいの時に、押尾コータローさんの「黄昏」という曲に出会ってからは、一時期押尾コータローさんの曲をよく聞いてました。
初めて「黄昏」を聞いた時、ギターってこんなにかっこよく弾けるんだ!と驚いたのを覚えています。

——習いごとから、本格的にギターをやろうと思ったのはいつぐらいですか?

高校を卒業してからです。
高校生までは趣味でやっていた面が大きかったですね。ただひたすらギターを弾いていて、夢や目標というのもぼんやりしていました。
高校の音楽祭や文化祭でベースやアコギを弾いてくれと頼まれることはありましたが、それも楽しいからやっている感じです。
学校内で音楽祭や文化祭で発表があって、そこで頼まれて弾くぐらいでしたね。

進学について考える時期になった時、就職か専門学校で悩んでいて、親に音大はどうかと勧められたんです。
当時教わっていたギターの先生も音大出身だったので、その影響もあり、音大へ進学することを決めました。

入学した時は周囲と比べてコンプレックスを感じたこともありましたが、大学生活を通じて音楽が身近にあることの良さに改めて気づけたので、音大に進学して良かったと思っています

音楽は、自分の人生に良い影響をもたらしてくれる存在

——エドワードさんにとって、音楽はどのような存在ですか?

韓国の有名な格言に「世界が唯一許した麻薬が音楽」というものがあります。過激な表現だと思いつつも、自分もそうだと感じる部分があり、好きな言葉です。

直接的にこれは麻薬だ!と思ったことはありませんが(笑)、良い意味でハマったら危険だと感じたことは何度かありました
中学3年生の時、ギターの先生がジャズを教えてくれたことがありました。正直その時はジャズは難しいしつまらないと思っていました。
けれど、先生にチック・コリアの「スペイン(Spain)」を紹介してもらって聞いてみたら、ものすごくかっこよくて、ジャズの見方が変わりました
その後、フュージョンジャズにどハマりした時期がありましたね。もちろん今はジャスも好きです!

あとは自分が音大生活で壁にぶつかった時に出会った、AssHさんというギタリストも、自分にとって大きな影響をもたらしてくれました
落ち込む日々が続いていた時、偶然AssHさんの演奏を聞いたら、すごく元気になったんです。それからしばらくAssHさんの演奏を聴いていたら、気持ちもポジティブになっていきました。自分が辛かった時、AssHさんの存在はとても支えになりました。

僕の言葉で言い換えると、音楽は、自分の人生に良い影響をもたらしてくれる存在です。

——エドワードさん流の音楽の楽しみ方を教えてください。

改めて考えてみると難しいですね・・・!
僕にとって音楽は身近にあって当たり前なので、無意識に楽しんでいることが多い気がします。

無理に音楽を楽しもう、無理に好きになろう、というのではなく、自然に気持ちが向くのを待つ過程すらも楽しんでいるのかもしれません
音楽を楽しむことに対して、焦ったり急いだりしなくて良いと思うんです。
何かに強制されて無理矢理楽しもうとしたら、逆に楽しく無くなってしまうんじゃないかと思ってしまいますね。

——なるほど。エドワードさんはどんな時に音楽を聴きますか?

音楽を聴くのも、聴きたいなと思った時に聴くことが多いです。しいて言うなら皿洗いしている時でしょうか(笑)
あとは、ギターのアレンジをする時のイメージを膨らませたい時に聴いたりしますね。

実際に経験してみることが、楽しみにつながる

——ありがとうございます。では、エドワードさん流のギターの楽しみ方を教えてください。

音楽を聴きながら一緒にギターを弾くことが楽しいです。
練習のためというのもありますし、演奏やアレンジのイメージを膨らませるためというのもあります。

誰かと一緒にギターを弾くことも、ギターの楽しみ方のひとつだと思います。
僕は普段ソロギターを演奏するので、ひとりで弾くことが多いのですが、みんなで一緒にギターを弾いてセッションするのも楽しいと感じます。

——エドワードさんはソロギターを弾かれるのですね。ソロギターの魅力を教えてください。

演奏も伴奏もひとりですべて解決できるところでしょうか。
ひとりで弾いている分には、ミスしても自分自身でカバーできるので、自由度が高いというのも好きです。
ソロギターにはいろいろな弾き方があるので、できるようになると自分らしく音楽が表現できるようになると思います。

——セッションをすることもありますか?

普段はあまりやらないのですが、たまにセッションバーへ行って会場にいる人とセッションすることもあります。
それこそ、KGA Studioの講師になってから、トサキユウキ講師とセッションすることもあって、とても勉強になりました
今まで家でバッキングトラックを流してそれに合わせて弾くことはありましたが、実際に生の演奏でセッションするのとでは、全然違うということがわかりました

ただ弾くのではなく、その場の雰囲気や空気を感じながら、相手と会話をするように弾く、というのがセッションの楽しいところでもあり、難しいところでもあります。
アドリブも、もっとレベルアップしたいです!

話していて思いましたが、ギターに限らず、全てにおいて実際に経験することが大切ですよね。
旅行も、写真や動画をみて満足するよりも、実際に現地を訪れて、その場所や空気を身体で感じた方が、満足度が高いと僕は思っています

身体や心の変化もポジティブに受け止め、楽しんでいきましょう

——最後に、これからギターを始めようと思っている人へメッセージをお願いします!

とにかく楽しみましょう!ポジティブな気持ちでギターと触れるのがとても大切だと思います。
焦らず、ゆっくり、ご自身のペースでいいので、一緒に楽しみながら弾きましょう。

ギターを弾きはじめたときは指が痛くなって辛いと思うのですが、それはギターが弾けるようになるための第一歩なので、そういった身体や心の変化も楽しめるといいですよね。
ただし、痛い状態で無理に弾こうとしなくていいと思います。
痛くて弾けないことをネガティブに思わない、ということが大切ですね。

——今日はありがとうございました!

ありがとうございました!インタビューは初めて受けたので緊張しました(笑)
音楽やギターの話がいろいろできて楽しかったです!皆さんの参考になったら嬉しいです。

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